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10月の労働相談【業務上のミスと損害賠償について】
【このコーナーは大阪総合労働事務所に連載されている
「今月の労働相談」コーナーの周知を目的として全文転載を行なっています。】

Q  
製造業に携わっています。先月、私の不注意から作業手順を誤り、多くの不良品を出してしまいました。その後、社長から「多額の損害が出た。全額弁償してもらう。」と迫られています。確かに私にも落ち度はあったと思いますが、全額弁償しないといけないのでしょうか。

A
 労働者が仕事上でミスをして会社に損害が発生したとしても、その損害が使用者の業務の一環として発生したことを考えると、当該損害が労働者の故意や(業務を遂行する上での注意義務違反はあるものの)重大な過失によるものでなければ、使用者からの労働者に対する賠償請求や求償請求が認められない場合が多いようです。
 どのような場合に賠償する必要が生じるのか、賠償する必要が生じるとしても全額賠償しなければならないのか。考え方をみていきましょう。

1 労働者の損害賠償の考え方
 法的には、労働者が労働契約上の労働義務や秘密保持等の付随的義務に反し、使用者に損害を与えた場合には、当該労働者には、債務不履行に基づく使用者に対する損害賠償責任は免れないとされており【民法第415条及び同416条】、当該労働者の行為が不法行為であれば、不法行為による損害賠償【民法第709条】の責任が生じます。また、労働者の不法行為により取引先等の第3者に損害が及んだ場合は、当該労働者を雇用している使用者の当該損害に係る賠償責任【使用者責任(民法第715条第1項)】を前提として、使用者から当該労働者に対する求償権の行使についても認められています【民法第715条第3項】。
※ 労働基準法では使用者の労働者に対する賠償予定の禁止が定められています【労働基準法第16条】が、これは損害賠償に係る金額を予定することを禁止するものであり、現実に生じた損害について賠償請求することを禁止するものではありません【S22.9.13 発基17号】。
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2 労働者が負担する損害賠償の程度
 しかし、いかに労働者に損害賠償責任や使用者に求償権があるとはいえ、(1)使用者が労働者の労働によって利益を得ているにもかかわらず、業務を遂行する中で発生した損害を労働者に負担させるというのは公平を欠いていること、 (2)使用者と労働者には著しい経済力の差があること、(3)使用者は、経営から生じる定形的危険について、保険制度を利用するなどして損失の分散を図ることができることなどから、発生した損害については、労使双方に公平な分担を求める、つまり、労働者の責任が制限されるべきものと考えられています。
 判例では、労働者の加害行為により使用者に損害が発生した場合、使用者は労働者に対して賠償請求できるとしていますが、同時に、「諸般の事情」を考慮し「信義則」という一般原則によって使用者の賠償及び求償を制限する【※】とされています。
【※】使用者は、その事業の性格、規模、施設の状況、被用者の業務の内容、労働条件、勤務態度、加害行為の態様、加害行為の予防もしくは損失の分散についての使用者の配慮の程度といった「諸般の事情」に照らし、損害の公平な分担という見地から「信義則上」相当と認められる程度において、被用者に対し右損害の賠償または求償の請求をすることができるものと解すべきであるとされています【最高裁 S51.7.8 茨城石炭商事事件】。
 また、これまでの判例では、労働者の賠償の程度について、次のような判断がなされています。
 タンクローリーの運転中に交通事故を起こした事案で、(1)使用者が保険に加入していなかったこと、(2)労働者の勤務成績が普通以上であったことなどから、労働者の負担は全損害の4分の1を限度とすべきとした【最高裁 S51.7.8 茨城石炭商事事件】。
 深夜の勤務中に居眠りをして会社の工作機械に損傷を与えた事案で、勤務中に居眠りをしたことは十分に労務を提供していたとはいえず、その過失は重大であり、債務不履行による責任は免れないとしつつも、(1)使用者と従業員の経済力、賠償の負担能力の格差が大きいこと、(2)使用者が機械保険に加入するなどの損害軽減措置を講じていなかったことなどに鑑み、労働者の負担を損害額の4分の1とした【名古屋地判 S62.7.27 大隈鉄工所事件】。
 業務中に交通事故を起こした事案で、(1)使用者が車両保険等に加入していなかったこと、(2)同社で頻繁に交通事故があるということは、労働者自身の不注意だけではなく、労働条件や従業員に対する安全指導、車両整備等に原因があったものと推察されること(事実として、就業規則や36協定の不作成、休みが月1日程度しかないなどの状況があった)、(3)当該労働者に重大な過失があったとは認められないことなどから、労働者の負担は5%程度にとどまるとした【大阪高判 H13.4.11 K興業事件】。

3 基本的な対応方法
 使用者から損害賠償を求められた場合は、まず、本当に支払う必要があるものなのか、支払うとしてもどの程度支払う責任があるのかなどを精査する必要があります。
 具体には、使用者が受けたとする損害を詳細に示してもらい、その上で、従事する業務の内容、業務遂行をめぐる環境、労働者側の故意や過失の程度、賃金額等から、負担の程度を決定することが妥当かと思われます。
 このようなことがあれば、お気軽に総合労働事務所にご相談ください。

以上http://www.pref.osaka.jp/sogorodo/soudan/kongetsu/2010.htmlより転載

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今月の労働相談 | 14:56:51 | Trackback(0) | Comments(0)

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